ストーリー|2023年6月14日

ブランデーとコニャックの違い

Baptiste Loiseau with a glass of cognac in a cellar

「神々の酒」

コニャックならではの、他のブランデーとは異なる特徴を理解するには、素直に味わってみることです。十分に研ぎ澄まされた味覚をの持ち主なら、18世紀フランスの作家、ヴィクトル・ユゴーがコニャックを「神々の酒」と称したように、その味わいの複雑さ、アロマの繊細さに気づくでしょう。

そうでない方には、「コニャックはブランデーなのか」という問いに答える出発点として、これからお話する内容が参考になります。全てのコニャックはブランデーであると言えますが、全てのブランデーがコニャックであるとは言えません。

ブランデーとは?

ブランデーはスピリッツの一種で、ワインを蒸留して造られることが多いのですが、国際的に認められた定義はありません。EU以外では他の果物から造られることもあります。ブランデーの例としては、ピスコ、アルマニャック、オプストラー(オーストリアやスイスで造られるブランデー)があります。しかし、コニャック造りには必ず葡萄が使われ、フランス南西部の小さな保護地域で行われる、非常に特殊な蒸留・ブレンドプロセスがあります。

「全てのコニャックはブランデーであると言えますが、全てのブランデーがコニャックであるとは言えません。」

ブランデー VS コニャック

レミーマルタンのインターナショナル・ブランドアンバサダーであるマキシム・プルシは、この比較を誰もがよく知っているシャンパーニュに例えます。「ブランデーはカテゴリーです。コニャックはその栽培地域に固有の生産物であり、栽培地域には土壌、葡萄など多くの点に特性があります。シャンパーニュと少し似ていますね。シャンパーニュはスパークリングワインですが、全てのスパークリングワインを―例えばプロセッコを―シャンパーニュとは呼びません。産地が違い、製法も同じではありません」

コニャックの生産地

コニャックの生産地がボルドー北部のコニャック地方であることは、誰もが知っているでしょう。フランスにはコニャックのAOC(アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ、原産地統制名称)があり、コニャックを生産できる地域が法律で規定されています。コニャックのAOCは、シャラント川河岸から大西洋岸まで広がっており、テロワールがそれぞれ異なる、6つの小さな栽培地域があります。グランド・シャンパーニュ、プティット・シャンパーニュ、ボルドリー、ファン・ボア、ボン・ボア、ボア・ゾルディネールです。ブランデーは地球上のどこでも生産することができます。コニャックの場合、栽培できる面積は約8万ヘクタールです。

Rémy Martin vineyards

レミーマルタンのコニャックと他のコニャックの違いは?

メゾン・レミーマルタンには、他のコニャックよりも細かなこだわりがあります。「私たちには、コニャック・フィーヌ・シャンパーニュと呼ばれる小さなAOCがあります」とマキシム・プルシは言います。「コニャック地方の宝石です。プティット・シャンパーニュとグランド・シャンパーニュ―私たちのコニャックは全て、この2つの栽培地域から生まれます」。グランド・シャンパーニュを50%以上ブレンドし、プティット・シャンパーニュのオー・ド・ヴィーと合わせることで、レミーマルタンは他のコニャックと、そしてもちろん、ブランデーとも一線を画しています。

これらのテロワールから生まれるオー・ド・ヴィーは、より長期の熟成に向いています。「プティット・シャンパーニュとグランド・シャンパーニュには、他の栽培地域と異なる点があります」とマキシムは言います。「『シャンパーニュ』は、私たちの土質―白亜質で石灰岩を豊富に含む土質を表しています。シャンパーニュ(champagne)という言葉は、ラテン語のカンパニア(campania)[肥沃な田園地帯]から来ています。ローマ帝国時代、将軍の一人がコニャック地方の中心部に到着し、その地域をカンパニア州[ローマ南部]の領地同様に見なしたのです」

「私たちには、コニャック・フィーヌ・シャンパーニュと呼ばれる小さなAOCがあります―コニャック地方の宝石です。」

マキシム・プルシ

コニャックはどのように造られているのでしょうか?

ブランデーとコニャックの違いを完璧に理解するには、生産プロセスを考慮しなければなりません。コニャックは、そのAOCの葡萄―ユニ・ブラン、コロンバール、フォル・ブランシュなど―を原料とする辛口で酸味のある白ワインを2回蒸留して造られます。蒸留は銅製のポットスチルで行われ、期間は10月1日から3月31日までに限られます。コニャックは、ワインのおりを残したまま、あるいは取り除いて蒸留されますが、レミーマルタンではおりを残したままコニャックを造り、味わいに深みを出しています。

 

ブランデーはどのように造られているのでしょうか?

ブランデーは、コニャックよりも短期間で造ることができます。一方、コニャックの場合、VSコニャックを造るならオーク樽で2年以上の熟成が必要です。 メゾン・レミーマルタンは、主にリムーザンの森で採れるオーク材を樽に使用すると規定しています。バニラフレーバーを加えるためです。レミーマルタンが使用するコニャック・フィーヌ・シャンパーニュのオー・ド・ヴィーは、十分成熟させるため、長期間熟成させる必要があります。熟成が終わると、アルコール度数は40%以上になっています。ブランデーには、35%という低度数のものもあります。レミーマルタンのコニャック造りについては、こちらで詳細をご紹介しています。

 

ブランデーと比べて、コニャックはどのような味わいなのでしょうか?

ブランデー、コニャック、レミーマルタンのコニャックの違いを説明するこうした細かな詳細はさておき、数字や地理的な場所によってコントロールできない、最も重要な要素を思い出す必要があります。ブランデーと比べて、コニャックはどのような味わいなのでしょうか?「コニャック造りの各工程を完璧に守っているなら…いわゆる芳醇な味わいが口の中で広がるでしょう」とマキシム・プルシは言います。「アロマに満ちた味わいです。フルーティーでフローラル、スパイシーなノート、バニラ、トーストされたオーク。口に含むたび、[その]調和が明らかになるでしょう。テイスティング中に、『コニャックは好きじゃないな』と言う声を聞くと嬉しくなるほどです。そんな時は、こう言います。『OK、今からその考えを変えてみせるよ。やってみよう。じっくり時間をかけてね』」

早見表

ストレートまたはカクテルで楽しめるスピリッツである。
ブランデー
cocktails
コニャック
YES
YES
フランス南西部のみで、特定の葡萄を原料に造られている。
ブランデー
made in France with grapes only
コニャック
NO
YES
EU以外で、また様々な果実を原料に造ることができるスピリッツである。
ブランデー
made with other fruits
コニャック
YES
NO
2年以上熟成される。
ブランデー
for at least 2 years
コニャック
NO
YES
一年中、蒸留が行われている。
ブランデー
around the year
コニャック
YES
NO
オーク樽のみで熟成される。
ブランデー
aged in oak barrels
コニャック
YES
YES
アルコール度数は40%以上である。
ブランデー
40%
コニャック
NO
YES

コニャックの飲み方

コニャックは、場面を選ばずあらゆるシーンでお楽しみいただけます。

Rémy Martin XO on ice

ストレート、ロック

コニャックのストレートやロックでの味わい、グラスの種類がもたらす変化をご覧ください。

Cocktail Masterclass

カクテル

モダンからクラシックまで、コニャックのレシピをご紹介します。

Rémy Martin XO Opulence revealed food pairing table

コニャックと料理のペアリング

コニャックと意外な素材を組み合わせた初体験の感覚やフレーバーと出会ってみてください。

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